にがりとは
「にがり」といえば豆腐を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、 海水からとれる塩化マグネシウムを主成分とする食品添加物です。 海水から塩を作る際にできる余剰なミネラル分を多く含む粉末または液体で、 豆乳を豆腐に変える凝固剤として使用されてきました。 最近、このにがりが健康に良い可能性がありと注目されていますが、その一方で副作用もあると言われています。 また、天然にがりは西洋では母なる液ラ・メール(フランス語)として親しまれています。 にがりの主成分は塩化マグネシウムですが、塩化カリウム、塩化カルシウムなど百以上の無機塩類=ミネラルを含んでいます。 海水は人間の血液のミネラルバランスとほぼ同じといわれています。 なんとも、身体によさそうですね。
なぜ にがりを飲むのか?
現代人は不足しているから! にがりの主成分であるマグネシウムの1日の摂取量は300mlです。 しかし統計では200mlしか摂取されておらず、100ml不足しています。 このマグネシウムを食べ物から摂取するとすれば海藻や豆類などに多く含まれますが、これらの食材を毎日の食生活に取り込むことは困難です。 しかし、100mlをにがりで摂取するなら1日30滴ほどで摂取する事が出来るのです。 また、30滴を超えると下痢になりやすくなる事も分かりました。しかし、上限は700mlですから人によって摂取量の上限は異なります。目安としてはお腹が毎日下るような時は飲みすぎです。 また、マグネシウムはカルシウムとバランスをとって存在しています。 カルシウム2に対してマグネシウム1です。つまり2:1のバランスで摂取しなければなりません。 カルシウムを食べれば骨になると思っている方がほとんどだと思いますが、実はカルシウムだけでは骨になりません。 カルシウムを骨にするには接着剤が必要になります。その役割をしているのがマグネシウムなのです。
よい効果
皮膚への効果 しわやたるみを防ぐには、コラーゲンやヒアルロン酸が必要。 これらを作るのに欠かせないのがミネラル! しみができる原因として、ストレスがあります。ストレスを感じると脳を刺激して、「メラニン細胞刺激ホルモン」が分泌され、これがスイッチとなります。 この、ストレスを和らげるミネラルが、マグネシウム・カルシウムなのです。 このミネラルをバランスよくふくんでいるのがにがりののです! また、にがりに多く含まれているマグネシウムは、毛穴につまった老廃物と結合して排泄する働きを持っています。 つまり、にがりはターンオーバーを促進して、肌の潤いを保つ働きがあるのです。 お風呂の湯船ににがりを入れたり、にがりスプレーを肌の調子が悪い箇所にスプレーしたりすることで、アトピーや皮膚炎の症状が改善されたという報告もあります。 頭皮に対して、薄毛や白髪の改善 にがりに含まれるマグネシウムをはじめとするミネラルは、健康な髪を育てるのにも欠かせません。 にがりに含まれる以下の成分は、白髪や薄毛など、髪の健康に重要な役割を担っています。
にがりには、 マグネシウム・鉄分・セレン・亜鉛・銅など の栄養が含まれています
- マグネシウム
「抗ストレスミネラル」と呼ばれるマグネシウムは、白髪・薄毛の原因となるストレスを軽減すると言われています。
- カルシウム
メラニン色素を生成するには、色素細胞である「メラノサイト」をかっ歯科左折必要があります。 その活性化の重要な役割を担うのがカルシウム。 妊娠・出産で白髪になったという人はカルシウムの不足によるところが大きいともいわれています。 鉄分
- 白髪の原因である過酸化水素を分解してくれる酵素の一つに「カタラーゼ」がありますが、カタラーゼの産出量を増やすのに鉄分が有効です。
- セレン
- 過酸化水素を分解してくれるもう一つの酵素「GPX(グルタチオンペルオキシダーゼ)」の抗酸化システムは、セレンを原料としています。
- 亜鉛
- 直接的な働きはありませんが、間接的に過酸化水素の除去や、髪を黒くするメラニンの生成を助けてくれるので、白髪対策に有効だと言われています。 また、亜鉛には髪を作るたんぱく質の吸収をサポートする働き、抜け毛の原因物質の生産を防止する働きもあります。
- 銅
- メラニン色素を合成するのに銅は欠かせません。また、銅不足は抜け毛の原因にもなります。
注意点もある
- にがりが危険とするHPも見かけます。しかし、
私は”危険・害”とまではいかないと思います。 だってにがりの成分で人体に害を及ぼすものは含まれてないので。 もし、危険・有害であれば、にがりと豆乳を混ぜてできてる豆腐は毒かという話になります。 しかし使用方法や量を間違えると、悪い影響を与えてしまいます。 注意点を守って正しくにがりを活用しましょう! にがりの摂りすぎ にがりの主成分であるマグネシウムは下剤によく含まれる成分です。 腸の中に届くと、マグネシウムの水を取り込む性質から便が柔らかくなり、排便につながります。 便秘解消したいときに嬉しい効果ですが、度を過ぎると今度は下痢をしてしまうことになります。 始めにも、書きましたが、30滴を超えると下痢になりやすくなります。 しかし、人によって摂取量の上限は異なります。目安としてはお腹が毎日下るような時は飲みすぎ!
にがりをそのまま飲むのは危険 原液のまま飲むのは絶対にやめましょう! 絶対に薄めて、かなり薄い濃度で飲むことをおすすめします。 高マグネシウム血症という吐き気や倦怠感を催す症状に発展する場合があります。 外国ではにがりの大量摂取で自殺をはかる人がいたりするとのことなので、最悪の場合命を落とす危険性も潜んでいるということです。 腎臓が弱い人はにがりを摂取しない 腎臓は血液をろ過してくれる臓器ですが、働きが弱いと血液中のマグネシウムが排出されず体内をめぐることになります。 体内を巡ったにがりは、臓器を少しずつ硬くしてしまう危険が。
にがりの作り方
<天然干> 昔ながらの製法。日光の力で塩を作る時にできるにがり。この製法で作られるにがりの殆どが海外のもの。できたら、日本で作られたものが良いでしょうか・・・
<釜茹> 大きな釜で煮詰めて作る。日本のにがりの殆どがこの製法
<逆浸透膜> 海水を淡水化するときにフィルターを使って不純物を取り除く方法。不純物と同時にミネラルの成分も取り除き、濃い塩水という状態に・・・そのため、水で薄めて販売している場合も。
<イオン交換膜透析法> 有害ミネラル・水銀・鉛ははじき、ミネラルだけを取り除くことができる。にがみや強い硫酸イオンがほとんどふくまれないので飲みやすい。これも国産のにがり。
どのにがりを買ったらよいのか
スーパーの棚にも普通に売っているにがり。いろいろなメーカーから販売されていて、どれを購入すればよいのか迷うかと思います。 おすすめは
- にがりの摂取方法や摂取量について明記されているもの
- イオン交換膜透析法で作られたもの
にがりの作り方にも書きましたが・・・ にがりは大きな釜などで煮詰めて作る製法が有名ですが、電極を利用したフィルターでろ過する「イオン交換膜透析法」で作られたものがおすすめです。
また、苦味が強い硫酸イオンがほとんど含まれないため、飲みやすいのもうれしいです。